タイトル

コーマワークとは

タイトル

「生を全うする」ことをサポートする「究極の寄り添い」

「生を全うする」ことをサポートする「究極の寄り添い」

コーマワークは、コーマ(=昏睡状態)の人々とコミュニケーションする方法です。人が最期の瞬間を迎えるその時まで自分の意思を伝える、そしてその意思を汲み取ることができる、ノンバーバル・コミュニケーション。コーマワークは、コーマにある人とそれを見守る人、双方にとっての福音ともなり得るものです。

まず、コーマ状態の人は「無意識状態」なのではなく、通常とはちがうある種の「意識」の中にいると考えてみてください。コーマワークでは、視覚、聴覚、身体感覚、などの中から、昏睡状態にあるご本人にとってアクセスをしやすい「チャンネル」を探します。そして「繊細なタッチ」とゆったりとした呼吸とともに「語りかける」ことによって、相手の世界にアクセスしていきます。

コーマであることは、深い水の底から水面で起こっていることを見ようとしている状態に近いかもしれません。外部からの呼びかけに耳を澄まし、それに対する答えを懸命に伝えている。けれどもそれは、水面にわずかなさざ波が立つような、微細な反応。例えば呼吸の速さの変化、指先やまぶた、首など身体の一部がピクリと動く、目の動きや皮膚の色が変わる。それらはコーマである人からの精一杯のシグナルなのです。

コーマワーカーはそれらの微細な動きを見逃さずに受け取り、反応を増幅させて「対話」へとつなげていきます。そのためには、コーマワーカー自身も深い意識状態に身を置き、完全にオープンな状態でクライアントに対峙する必要があります。ゆっくりと自分も水底へと降りていき、その深い繊細な世界で相手に出会うような感覚です。

コーマワークは人生最期の瞬間まで「今生を生ききる」ための、チャンスを与えてくれます。死の間際には時間の長短はあれ、誰もが昏睡状態になりますが、本当にあのような最期でよかったのだろうかと、残された家族が思い悩むことも少なくありません。

生きている中で、誰もが様々な外的な要因、固定された自分の思考、感情の揺らぎなどにさらされます。「本質的な自分を全うして逝く」ために、昏睡状態になってからだけでなく、どんな死を迎えたいかを家族と事前に話し合っておくような場面でのファシリテートにも用いられます。

昏睡から目覚めることもあれば、そのまま人生の幕を閉じることもある。けれども、その人のプロセスに寄り添い、真の意味で「生を全うする」ことをサポートするということには、大きな意義があるはずです。そのために、深い世界で相手と繋がる「究極の寄り添い」。それがコーマワークなのです。