社会課題のすべてがある学校というフィールドで、未来の種を蒔く

教育現場コンサルテーション古江ひろ子さん×村松康太郎

行き詰まりを変えた発想

(ふ)以前のままだと、この子をこういう育てかたをした保護者に問題があるんじゃないかとか、ちょっとワンパターンになりがちですぐに行き詰まってしまうんですね。だって親を変えるのは至難の技ですし、かといって子どもは変えられない、だったらどうしたらいいんだろうと。

それが「いま起きていることで、この子の抱えている課題は何だろう?」という発想になったことで、何かこう、手の届かないところに向かって何かをしようとするような無謀なことをしなくなりました。

その代わりに、子どもと関わり向き合ううちに自然と、この人にアプローチしたいと思っていた当人が登場する、ということが起きるようになりました。

ロールプレイも大事だよとしっかり教えてくださっていて、それを実践していくとしゃべらない子がどんどんしゃべるようになって、くやしいとか悲しいとか複雑な気持ちをいっぱい話してくる。頑なだった子どもが動き出す、心が動いていることが鮮明に伝わってくる。顔つきやら態度やら何かがいろいろに変わり始め、そうこうするうちに保護者が登場し、きょうだいまで登場しちゃう……。家族支援が必要な事例がだいたいなんです。だけどその時にも、保護者やきょうだいに対して特別何かしようではなく、することは「いまこの人に何が起きてるのかな?」というのを一緒になって認めていく作業。自分の中で行き詰まったちょうどその頃、村松さんにヒントをいただく、そういうトレーニングの繰り返しでした。

事例検討会のなかで登場する具体的な現象を プロセスワークの「一次プロセス」「二次プロセス」の考え方でひもとくことで 先生たち自身に新たな気づきが訪れる。